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株式会社松坂屋 上野店
 
 慶長16年(1611年)に「いとう呉服店」として創業、以来400年近い激動の歴史を歩んできた松坂屋。名古屋にある本店は、百貨店として売り場面積日本一を誇る一方、今回訪れた上野店は、明和5年(1768年)に、広小路にあった呉服店「松坂屋」をいとう呉服店が買収し、屋号を「いとう松坂屋」に改称、後の「松坂屋」の由来ともなったという来歴をもつ。
松坂屋

 

 

広重の浮世絵に描かれ、幕末には官軍の本陣が置かれたという上野店は、震災や戦禍に見舞われながらも、名古屋の本店とともに、日本において百貨店という新しい業態を切り開き、松坂屋の繁栄の基礎を築いてきた。
 その松坂屋上野店が、06年3月から取り組んできた全館大改装を完了、この春グランドオープンを迎えた。「店舗面積のうち約70%を再構築するという大規模なもので、全館規模の改装に踏み切るのは、1916年に新本館を開店して以来初めて。1957年の南館増築以来50年振りの大型改装となります」と語るのは管財部で設備、営繕を統括する島沢尚仁課長。計画によると、今回の改装は“お客様の視点”をコンセプトに、「品揃え」「サービス」「環境」のすべての面でリニューアルを推進。分散していた売り場の集約を進め、見やすく買い回りしやすいショッピング空間づくりを目指したもの。また、お客様の買い物をサポートする専門家やサービススタッフの配置などにも注力した。
 さらに、環境面でもさまざまな工夫を試みたのが特長で、「耐震性の
向上はもちろん、基本照明や冷暖房には快適性と省エネの両立」(島沢氏)をめざしている。新しくするばかりではなく、 古いものを利活用することにも配慮が見られる。「大理石の階段はしっかりとメンテナンスを施し、エレベータも昭和4年当時のものに復元しました。古いエレベータは直流になっていますが、交流制御にすることで省エネ対応」(島沢氏)を図るなど、伝統ある建造物の古き良きものを残しながら、しっかりと時代の要請にも対応させている。地域の旗艦店として新しい松坂屋に再び熱い期待が寄せられている。
松坂屋
管財部
設備・営繕専門総括 課長
島沢 尚仁
 
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